「秋バテ」って知っていますか?予防に効果的な栄養素と食材とは ?
夏の暑さによる体調不良で「夏バテ」という言葉をよく耳にしますが、秋のはじまりに起こる「秋バテ」もあります。実は、秋バテは“夏バテの後遺症”とも言われています。夏バテを起こしてしまった人、夏バテ気味だった人が、それをリカバリーせずに季節の変わり目を迎え、気候の変動などが影響し、起こる症状のことを指します。
今回は、秋バテの原因と予防に効果的な栄養素と食材についてお伝えします。
まずは原因についてです。
原因① 冷たい飲み物、食べ物の摂りすぎ
暑い日はついつい冷たい飲み物、食べ物を食べたり、食欲が沸かず麺類ばかり食べてしまうなど糖質に偏った食事になりがちです。
冷たいものに偏ることで、内臓が冷えて、胃腸が弱ってしまうことで消化が低下します。
そのため一時的に糖質に偏った食事で乗り切っても、徐々にたんぱく質が不足してしまいます。筋肉の原料でもあるたんぱく質が不足すると、筋肉が落ちてしまい体力低下、疲労感や倦怠感が続く原因にもなります。
また、たんぱく質はホルモンや神経伝達物質の原料でもあります。
例えば、アドレナリン、ドーパミン、メラトニン、セロトニンなど、メンタルに影響を及ぼす神経伝達物質が減ることで、元気ややる気が出ない、眠れない、幸福感が得られず不安が強くなるなど、メンタルや自律神経の不調につながることもあります。
原因②汗をたくさんかく
汗をかく機会が多い夏は、摂取したビタミンやミネラルがほかの季節に比べて体外へ失われがちです。また食欲低下や食事内容の偏りによって、ビタミンやミネラルの摂取は減る傾向にあります。汗をかいた時によく飲むスポーツドリンクはミネラルの補給になりますが、糖度も高く、結果的に水分が不足し、過剰な糖分を摂取することによりビタミン不足につながります。
体の構成成分で最も多い水分、調子を整えるために必要なビタミンやミネラルが減ることによって、秋以降に不調を悪化させます。
暑い夏をとにかく乗り切るために必死になりますが、それが裏目に出てしまうことも…
しかし、まだ秋は始まったばかりなので予防策を取り入れることで改善が期待できます。
次に、秋バテを予防するために効果的な食材や栄養素について紹介します。
まずは、たんぱく質をしっかり摂取することです。それと併せて、エネルギー代謝に関わるビタミンB群をはじめとする、ビタミン、ミネラルも大切です。
たんぱく質は、肉や魚、卵や大豆製品、乳製品、ビタミンB群は、豚肉、うなぎ、レバー、魚類、大豆などに多く含まれます。
また、疲労回復でいうとミネラルの「鉄」。特に肉や魚からとれるヘム鉄は吸収率が高いためお勧めです。
そして、細胞の酸化を防ぐために抗酸化作用をもつ、ビタミンA(βカロテン)、C、Eも大事です。紫外線を浴びて日焼けした肌や、ストレスなど様々な要因で酸化される細胞を1つ1つケアすることで体全体の疲労回復につながります。
効果的な食材は、新鮮な緑黄色野菜や果物です。秋の代表的な食材の柿にはビタミンCが豊富、また秋鮭にはビタミンEが多く、たんぱく質も摂取できる食材なのでお勧めです。
もし色々な食材を摂取することが難しい場合は、食事にプラスして良質なサプリメントを活用することもお勧めです。
例えば、ビタミンB1は糖質の代謝に関与し疲労回復に効果的です。水溶性のビタミンのため、こまめに摂取することがお勧めです。特に含有量が多い食材として、うなぎがあります。
うなぎ1串あたりのビタミンB1含有量は約1mgです。協会推奨商品のマルチビタミンミネラルプレミアムには、ビタミンB1が30mg含まれています。つまり、うなぎ30串分相当です!その他にも、ビタミンC600mg(柿5個分!)、ビタミンE(鮭30切れ分!)など、身体にとって必要なビタミン12種、ミネラル8種が手軽に摂取できます。
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「秋バテ」を乗り越えて、快適な季節を快調で過ごせるように、日々の食事や栄養の見直しから少しずつ取り組んでみましょう!
writer/
中山千秋
予防医学士/薬剤師
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