免疫を理解して冬場のウイルス対策をする方法③  坂田武士

新型コロナウイルスが猛威を振るい、ウイルスや免疫というワードが日常的になってきて、多くの方の意識が高まっていることは良いことではありますが、テレビやメディアの広告的な情報に惑わされずに、本質を捉えた考え方と正しい知識が必要だと痛感していますのでしっかりお伝えしていきます。

私たちはウイルスが健全な身体の機能を重症化させ生命を奪うことを恐れていますが、私たちの身体は様々な重層防御機能によって守られています。前回は、異物やウイルスが体内に侵入するのを防ぐ生体防御の仕組みについてお話ししましたが、今回はその生体防御機能の中で最も重要な粘膜免疫についてお話しします。

粘膜免疫が働く場所は、目、鼻、口、気管、胃、腸管、膀胱や子宮、性器などの粘膜です。粘膜を覆っている粘液で異物やウイルスが粘膜を介して体内に入るのを防ぎ、体外に出してしまうことで感染を防ぎます。粘膜は絨毛(せんもう)や絨毛(じゅうもう)と言ってひだ状の突起物があり表面積を広くしています。例えば腸絨毛は表面積が広くなることで、身体の組織に必要な水、ブドウ糖、ビタミン、ミネラル、アミノ酸などより多くの栄養素を吸収します。絨毛構造を持つ腸管粘膜は、テニスコート1.5面分(400㎡)の面積があり、皮膚表面の200倍に相当すると言われています。粘膜には多くの免疫細胞が集まっていると言われていています。全身の免疫細胞の約6―7割が腸管粘膜に存在すると言われる理由がこれになります。腸管粘膜を悪化させないように、腸内環境が悪くなるような食事は控えましょう。腸内環境を悪化させる食べ物は、砂糖やトランス脂肪酸、加工食品です。さらには腸内細菌のバランスを悪化させる抗生物質や殺菌剤を含む農薬系や添加物があります。

良い粘膜を作るときに現代人が不足している栄養素が2つあります。1つ目は、粘膜の元となるビタミンAです。ビタミンAが欠乏すると、良い粘膜が作れなくなり防御機能が低下して異物やウイルスが侵入しやすくなります。

2つ目は、粘膜を強化し炎症を起こしにくくするオメガ3系脂肪酸です。すべての細胞膜は脂質で作られているため、オメガ3系脂肪酸が不足すると攻撃に弱く炎症などが起きやすい粘膜細胞になってしまいます。つまり全身の粘膜を強化し、粘液が出やすい状況を保つことがウイルスに感染しない最も重要なことになります。

次回は、第一次防御機能(生体防御)をすり抜けて体内に異物やウイルスが侵入した後の第二次防御機能として生まれつき備わっている自然免疫の仕組みについてお話しします。

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